
中堅・中小企業のPMI(M&A後の経営統合)を専門に支援する、日本M&Aセンターのグループ会社です。M&A成約前の準備段階から、従業員への開示、経営方針の策定、施策実行など、経営、管理、人の3つの統合を一気通貫でサポートし、スムーズなPMIとシナジー創出を実現します。2018年の設立以来、累計PMI支援実績は300社を超えます。
※本記事は、2026年9月末発行の日本M&Aセンター広報誌「MAVITA」VOL.8からの転載です。
「MAVITA」へのご感想をお寄せください。アンケートにご回答いただいた方の中から抽選でご希望の商品をプレゼントいたします。(応募締切:2026年12月31日まで)
日本PMIコンサルティング 代表取締役社長 竹林 信幸
国内外コンサルティング会社などを経て、2016年に日本M&Aセンター入社。PMI支援室立ち上げに参画し、2018年、日本PMIコンサルティング設立時に取締役就任。2020年4月より現職。中小企業庁 中小PMI促進戦略検討会 委員。

私はもともと、コンサルティング会社で、新聞に載るような大企業のM&A案件に携わっていました。やりがいはありましたが、次第に募っていったのが「より手触り感のある仕事がしたい」という思いです。そうして出会ったのが中小企業のM&Aを手がける日本M&Aセンターでした。PMI事業が立ち上がるタイミングで、その準備段階から関わり、現在に至ります。
PMIとは、M&A後の経営統合プロセスに関わる取り組みを指します。日本M&Aセンターが担うM&Aの成約までを前工程とすると、PMIはその後工程と言えます。日本PMIコンサルティングは、前工程を担う日本M&Aセンターと密に連携しながらPMI支援事業を展開しています。
特にニーズが高いのが、M&Aが初めての買い手企業です。当社としても、そうした企業にこそPMIの重要性を伝えたいと考えています。他にも、買い手と売り手の業種が異なる異業種同士のM&A、拠点が離れた遠隔地のM&A、上場企業が非上場企業を買収するなどさまざまなケースに対応しています。
実際にPMIを行うにあたり重要なカギとなるのが、PMIにおいて主役ともいえる売り手従業員からの「信頼」を得ることです。M&Aが成約した直後、売り手従業員の多くが「この会社はこれからどうなるのだろう」と不安を抱えています。そこでいきなり買い手から「今後の目標はこれです」「コストをこのくらい削減します」などと打ち出しても、現場はついてきません。
だからこそ、M&A成約後に働き方や処遇も含めた今後の方針を丁寧に説明し、「それなら安心して働き続けられる」という安心感を持っていただくことが重要です。そうして信頼関係を築き、「頑張ればもっと評価される」という実感が生まれて初めて、統合による新たな価値創出を追求していけます。具体的には、目指すシナジーを明確に定義したうえで、全社的な組織体制を構築し、そこから細かなサイクルでPDCAを回していきます。
このように従業員の感情・文化と、数字・制度の両側面を整えていく点が、当社のPMI支援の特徴です。感情面のフォローにあたっては、キーパーソンと面談を行って組織の現状を把握し、課題や残すべき文化を抽出したり、定点観測的に従業員の意識や感情の変化を可視化するPMIサーベイ(調査)を行ったりしています。
日本M&Aセンターは2026年に創業35周年を迎えました。業界のリーディングカンパニーとして「最高のM&Aをより身近に。」というパーパスを掲げていますが、その実現にはPMI支援も大きな役割を持ちます。PMIの重要性もより広く伝え、着実に実績を積み上げていきたいと思います。また、ゆくゆくはグループ外の仲介会社が手がけた案件や、海外M&AのPMI支援も行っていきたいと考えています。当社の今後に、ぜひご期待ください。


PMI支援に携わる2人に、取り組みへの想いと、成果を生み出す工夫について聞きました。
高木 まや
インターネット証券会社を経て、2022年に日本PMIコンサルティングに入社。ビジネス領域とコミュニケーション領域をメインに、戦略策定から施策の実行まで携わる。

当社に入るきっかけの一つになったのが、実家が経営する美容室の事業承継です。祖母から母へと受け継がれましたが、次世代の後継者問題に直面し悩んでいる姿を間近で見てきました。そんな時に後継者問題の解決策としてM&Aという選択肢があると知り、中でもより良い統合を実現するために必要となるPMI支援に関心を持ちました。
PMIの支援で特に重視しているのが、実際に成果が出るところまでやり切ることです。それには、シナジー実現までの取り組みを、行動計画の策定と会議体の設置などで仕組み化し、「何をやるか」を決めるだけではなく「どうすれば実行できるか」まで落とし込む必要があります。また、買い手側の意向を一方的に押し付けるのではなく「このような成果につながるので、一緒に頑張りましょう」という姿勢で進めることが大切です。結局のところ、文化や考え方の違いを乗り越えるには、対話を重ねることに尽きるのかなと。そうしてお互いに腹を割って話せる関係性になってこそ、効率化やマーケティングといった統合施策に魂が入ると感じます。
今後も成果を出せるよう尽力し、お客様から「高木さんだからお願いしたい」と言っていただける存在を目指します。
岡田 俊輔
税理士法人で税務・会計監査等に従事し、2020年に日本PMIコンサルティング入社。会計領域に加え、経営ビジョンの策定をはじめとするビジネス領域も担当する。

税理士法人時代、顧問先の企業から、こんなご相談がありました。「M&Aで会社を譲渡した後、新しい親会社から仕入先や仕事の進め方を変えられ、現場に混乱が生じている」と。まさに、M&Aは成約して終わりではないことを実感した出来事でした。
そうした経緯もあり、私がPMI支援で特に注力するのが、買い手と売り手の認識のズレをできる限りなくすことです。認識の違いを解消し、売り手から「それはうちのやり方ではない」「納得できない」といった声が上がらないようにするには、双方の心情に寄り添いながら、コミュニケーションを重ねていくことが大切になります。頭で理解できても、やりたいかどうかは別問題。重要なのは、「心」で納得できていることです。その土台ができてこそ、業績の向上といったビジョンの実現に本気で取り組むことができます。
目指すのは、その企業にとって初めてのM&AをPMIで成功に導き、その成功体験から次のM&Aにも前向きに挑戦できるストロングバイヤーを増やすこと。それにより、誰もが安心してM&Aを選択できる社会をつくることが、大きな目標です。




