
金融機関から2020年11月に日本M&Aセンターに入社し、入社3年目にグループリーダーに昇格した中部地域金融部の小林 怜央さん。2025年度上半期には全社表彰でマネジメント賞銀賞を受賞し、現在はチームメンバー5名をまとめる小林さんに、チームビルディングの取り組みや失敗談、提携先金融機関とのエピソードなどを聞きました。
―マネジメント賞の受賞おめでとうございます。感想をお聞かせください。
チームメンバーに恵まれて受賞できたのでありがたいです。チームとしての成果が形になったことに対していただいた賞だと思っています。私1人ではなくチームみんなで喜びを分かち合えたことがとても嬉しかったです。

―入社3年目でグループリーダーへの昇格は早いですね!
そうですね。入りたての頃に優秀で尊敬できる先輩コンサルタントのもとでM&A業務を学べたことが大きかったのかもしれません。地域金融部はお客様だけでなく、提携先の金融機関とも連携してM&Aを進める部署です。25歳で入社したので、年齢が若い分、はじめは金融機関担当者との連携がやりづらい部分もありました。先輩方に手取り足取り教えていただく中で、徐々に金融機関との協業体制も軌道に乗りはじめたと感じています。地域金融部での仕事は、お客様はもちろん、お客様をご紹介いただいた金融機関の方にも満足いただけるよう案件を進めていく必要があります。「お客様・金融機関がどう思うのか」を先回りして考え、対応することが必要です。洞察力には長けている方だと思うので、面談での総合的な対応力が強みであり、うまくいっている理由だと思っています。
―チームビルディングのために、どのような取り組みを行っていますか。
会議を増やしすぎず、メンバーが業務(営業活動)に集中できる時間を作っています。また、譲渡案件を受託する段階においては、経験値や話の幅が大きな鍵を握ると考えているので、経験の浅いメンバーが多い当部では、週1回朝に行う会議でしっかり週報を各々共有しアドバイスをしています。基本はメンバー各々が業務に向き合う時間を確保するために細かいことまでは指示せずに、その中で質問したり、課題感のある部分に対して意見を言えるような体制を作っています。自身も営業活動に集中したい気持ちが強かったため、そのように心がけています。
加えて自身がしっかり目標を達成することでメンバーへのアドバイスにも説得力が出ると思っています。そのため実績を積み、背中で見せるように意識しています。
―日本M&Aセンターへの入社のきっかけは。
前職は大手金融機関で法人営業をしていました。法人向けに融資の提案や保険などの運用提案を行っていました。順調な行員生活を送っていましたが、日本M&Aセンター社員の講義を聞く機会があり、それをきっかけに転職を決意しました。日本M&Aセンター社員のエネルギッシュな側面に刺激を受けたと同時に、初回の面談からM&Aの成約まで一気通貫で業務に携わることができることにも魅力を感じました。その後、自身が銀行で担当していたお客様が日本M&Aセンターの仲介でM&Aをされたことにも影響を受け、当社に入社しました。
―転職していかがでしたか。
入社前は厳しくて実力主義の会社だと認識していてすごく構えていました。実際入社して、そのあたりはイメージ通りのストイックな会社でしたね(笑)。一方でギャップもあり、ルールや就業時間に拘束されすぎず、働き方や成果の上げ方に関しては各々のやり方に委ねられる部分も多く自由な社風はとてもいいなと思います。

―仕事の質を追求するために、どのような取り組みをしていますか。
M&Aは成約してこそ意味があります。成約まで導くことは大前提として、歩留まりをどこまで上げることができるかが仕事の質に関わってきます。そして歩留まりを上げるために一番重要なのが期待値コントロールです。お客様との交渉においては受託時からリップサービスをして期待値を上げるようなことはせずに、寄り添いながらも言うべきことはしっかり伝えるということを大切にしています。もちろん最終的にはお客様の意向を尊重するということを前提に、必要なことをきちんとお伝えしていきます。
実は入社後の大きな失敗でもあるのですが、お客様から「担当を変わってほしい」と言われたことがあります。他の担当者に代わり無事に成約したのですが、最終契約やM&A成約式に立ち会えなかったことは非常に残念でした。まだM&Aコンサルタントとして頼りない部分もあったのかもしれませんが、一番はお客様の期待に応えられなかったからだと考えています。あのときお客様に遠慮せず、もっと伝えるべきことをしっかり伝えていたら、結果も変わっていたのかと悔やまれます。
また私はよく第一印象で「怖い」「きつそう」といったイメージを持たれることが多いので、柔らかく話すことを日頃から意識しています。実際に私の口調でお客様とミスコミュニケーションが起こったことがあるので、自身の見た目や話し方は特に気を付けています。
―もっとも印象に残っている上司や同僚からのアドバイスは何ですか。
上司から言われた言葉で「王道を歩もう」というアドバイスです。M&Aコンサルタントとして目標を達成するために、セールス的な話法や目先のことに集中しがちですが、“必要以上にこちらの話ばかりを伝えず、お客様からお話をたくさんもらう” “お客様の潜在的な課題を引き出し議論をする”などリーディングカンパニーのコンサルタントとしてのあるべき姿を突き詰めていこうというものです。その姿勢には大きく影響を受けましたし、今の私を作りあげた言葉でもあります。

―入社してからずっと地域金融部に所属されていますが、部署異動を考えたことは。
ありますね。隣の芝生は青いではないですが、急成長中の部署を見て部署異動をしたいと思った時期もありました。しかし今年の4月から来られている出向者の方と関わる中でその気持ちはなくなりました。
現在も提携先の金融機関から日本M&Aセンターの中部支社に複数名出向に来ていただいていて、ともに仕事をさせていただく中で、ビジネスパートナーを超えた関係が構築できました。出向を終えるとまた金融機関に戻られてM&A業務に携わられるわけですが、その方たちとの結びつきができたことが大きな理由です。今後一緒に成長していく楽しみやともに東海エリアの後継者不在問題に向かっていける面白さを感じました。
―今後の目標をお聞かせください。
最短でグループリーダーにしていただいたので、次は早く部長になりたいと思っています。提携している金融機関との連携をより深め、多くの企業を救う体制を作りたいです。
今30歳なので、また違った経験も積みたいと思っています。将来的には地元の静岡県に拠点を移し、今はまだ不十分な産学官連携の強化にも携わりたいです。M&Aからスケールアップして地元でさまざまなことに挑戦していきたいです。
プロフィール
日本M&Aセンター 中部地域金融部
小林 怜央(こばやし れお)
1995年生まれ、静岡出身。
創価大卒業後、三菱UFJ銀行入社。法人渉外として、中堅・中小企業への融資・その他ソリューション業務に従事。2年半の勤務経験を経て、2020年10月に日本M&Aセンター入社。
入社以来、中部地域金融部に所属し、地方金融機関担当として東海圏の様々なM&A案件を経験。
24年4月よりグループリーダーに就任し、マネジメント業務も兼任。2025年度は上期マネジメント賞銀賞受賞。趣味はゴルフで、アベレージ80台前半を目指し、奔走中。




