テレビ局で報道記者をしていた金融法人部 喜多 悠河さん。「地方創生」に貢献したいとの想いから日本M&Aセンターへの入社を決意し、2021年に中途入社しました。異業種からM&Aコンサルタントに挑戦した理由や地方創生への想い、日本M&Aセンターで成し遂げたいことを聞きました。
―以前はテレビ局に勤めていらっしゃったんですね。
地元のテレビ局で報道記者をしていました。事故や事件の現場に取材に行き、ニュースの原稿作成や映像編集、社会問題についての企画を提案したり、報道の最前線で情報をお届けしていました。お客様との面談時には、あえて前職の話をするようにしています。M&Aコンサルタントは銀行や証券会社出身の人が多いので、報道記者はインパクトがありすぐに覚えていただけます(笑)
テレビ局に入社したのは、まちづくりに貢献したいと思ったからです。高校卒業後に関東の大学に進学しましたが、久しぶりに地元に帰ると駅前の商店街はいわゆるシャッター商店街になっていました。私の中で駅前商店街は子どもの頃にお祭りや買い物に行った楽しい思い出がたくさんあったので、すごく寂しく感じました。少子高齢化や都市部への若者の流出をなんとかくい止められないかと考え就職したのが地元のテレビ局でした。
多くの人が目にするテレビで、若い人たちに向けて地元の魅力を発信できれば、地元を愛する人が増え、自分のように地元で働きたいと考える人も増えるのではないかと思ったんです。情報を発信する手段としては効果的だったと感じる一方で、より自分自身の介在価値を高められる仕事はないかと考え、転職を決意しました。
―どういう経緯で日本M&Aセンターへの入社を決めたのですか。
テレビ局を退職した後、リクルートに約3年間在籍し、営業やビジネスパーソンとしての基礎を学びました。その時の先輩が日本M&Aセンターに転職していたことがきっかけで、興味を持ちました。より詳しく調べる中で、日本M&Aセンターホールディングスの三宅 卓社長が、「地方創生で一番大事なのは、地域にスター企業を作ることだ」と言っていて、その言葉が刺さりました。
後継者不在で廃業になる会社をM&Aで存続させることができる。存続させることにより、その土地にしかない技術や味、文化を遺していくことが可能となります。雇用も守れます。それだけでなく、M&Aで会社を譲り受けることで地元企業を成長させ、スター企業を作ることもできます。若い人たちが入社したいと思える会社を地元に増やしていくことができるのではないか。私が実現したかった“地方創生に貢献できる仕事”だと感じました。
―日本M&Aセンターに入社していかがでしたか。
テレビ局のときには見えづらかった相手の顔を直接見ることができることがやりがいです。困っているお客様の課題や解決策を一緒に考えたり、会社を成長させていきたいお客様に成長戦略を提案し、実現したりしていくことができます。非常にやりがいがある仕事ですし、お客様からの感謝の言葉がモチベーションになります。
私は中部支社(名古屋市)に所属していて、中部地区にある大手金融機関のご支店から紹介いただいたお客様に対して、M&Aの提案を行っています。主に譲渡企業を担当していますが、規模の大きい会社も多く、譲受けを支援することも多々あります。
―報道記者の経験が活きていることはありますか。
たくさんあります。ニュース原稿を作成していたので、正しい日本語の使い方や文章の作成方法などを学びましたし、相手にわかりやすく伝える能力も身に付きました。M&Aを進めるうえで、事実と自分の意見は分けて考えなければいけません。それを混同せずに、譲渡企業の情報を譲受け企業に的確に伝えられていると思います。
また、お客様と関係を構築して情報をヒアリングする能力も、報道記者時代に培われたものが大きいと思っています。
―喜多さんは現在税理士の資格取得に向けた勉強もされているんですね。
そうなんです。2023年の10月から資格取得のための勉強をしています。1年ほど通信で勉強していましたが、仕事も忙しくなかなか勉強がはかどりませんでした。今は仕事終わりに専門学校に通って勉強しています。仕事と勉強の両立は大変ですが、すごく充実していて楽しいです。
日本M&Aセンターでの仕事を通じて、企業の決算書をたくさん見て、さまざまな買収スキームを経験してきたので、試験科目の簿記論や財務諸表論を勉強していると、過去の商談やお客様の顔を思い出します。具体的な企業をイメージして理解できるので、学ぶことが楽しくもあります。これまで商談時に社内の専門家に相談していたことも、税理士資格の勉強を始めたことにより、どうしてそうなるのか理解できるようになりました。M&Aのプロとして、税務や財務、法務の知識を深めることは大事ですし、目指す先に進んでいる実感もあります。
―今後の目標を教えてください。
中部エリアの担当している金融機関との連携をより強めていくことです。より多くの企業を成約に導くことで、スター企業を生み出し、地方創生に貢献していきたいです。
プロフィール
日本M&Aセンター 金融法人部
喜多 悠河(きた・ゆうが)
富山県高岡市出身。
テレビ局で報道記者をしたのち、リクルートを経て2021年10月に日本M&Aセンター入社。
譲渡企業・譲受け企業ともに担当しており、中部エリアを中心に多くの成約実績を持つ。