
大手監査法人、コンサルティング会社での勤務を経て、2019年1月に日本M&Aセンターにコーポレートアドバイザー(CA)として入社した宮﨑夕佳さん。現在は日本M&Aセンターグループの企業評価総合研究所 企業評価部 部長と、日本M&Aセンターコーポレートアドバイザー部を兼任し、2025年度企業評価総合研究所・スピアの社長賞を受賞しました。公認会計士としての専門性に加え、部門間の橋渡し役として組織を動かしてきた宮﨑さんに、これまでのキャリアや価値観を聞きました。
※所属・肩書は取材当時
―企業評価総合研究所(評価研)とコーポレートアドバイザー部(CA部)での業務を兼務されています。現在の主な業務内容について教えてください。
評価研での業務がメインですが、実際に担っている役割は、評価研とCA部の間に入り「部門間をつなぐこと」です。評価研が評価書を作成し、CA部がそれをレビューする分業体制の中で、両部門の連携が十分に行き届いていない部分に着目し、その整備を進めてきました。具体的には、評価書作成ポリシーの見直しと組織全体への浸透に取り組むとともに、業務の移管やプロセスの整理を行い、役割分担の最適化を推進しています。また、日常的なコミュニケーションの機会づくりにも注力し、部門間の意思疎通をスムーズにすることで、連携の質と業務効率の向上を支えています。
―社長賞の受賞理由について、ご自身ではどのように分析されていますか?
課題感はあるが解決できていなかったことを大きく前に進められた点を評価いただいたのではないかと考えています。特に大きかったのが、「M&Aコンサルタントが評価書を作成し、評価研がレビューする」というフローを新たに確立できたことです。従来は担当コンサルタントが作成した評価書をCAがすべて受け止めていましたが、評価研で支える形に変えました。その結果、月間約100時間のCA部のリソースが生まれ、より高付加価値な専門業務へ集中できるようになりました。ただ、この成果は自分一人で作り上げたものではありません。評価研でこの施策に積極的に関与をしてくれたメンバーがいて、そのメンバーの従来の仕事をカバーしてくれるメンバーもいて、個人の希望と会社としてやりたかった方向性とがうまく重なった結果だと思っています。

―メンバーを率いる立場として、意識していることを教えてください。
「相手にリスペクトを持つこと」を大切にしています。私は評価部門で長く業務をしてきたわけではないため、見えていない部分も多くあります。だからこそ、わからないことを、勝手に小さく見積もらないように意識しています。特にチームリーダーとのコミュニケーションを重視し、一人で意思決定するのではなく、現場と目線を合わせながら進めてきました。また、チームメンバーが在籍する西日本支社にも足を運ぶなど、対面でのコミュニケーションも大切にしています。物理的に足を運ぶことで、拠点に関係なく、同じチームとして一体感を持てるようにしたいと考えています。
―チームとして成果を出すために心がけていることは何でしょうか。
メンバー一人ひとりの個性を理解することを意識しています。新しいことに挑戦するのが得意な人、正確にルーティンを回すのが得意な人、スピード重視の人など、さまざまなタイプがいます。それぞれの強みを踏まえて、誰にどの役割をお願いすればチームとしてうまく回るのかを考えています。ただ、会社としてやるべきこととリソースが一致しないこともあり、理想通りにいかないこともあります。その中で最適解を探す難しさも感じていますが、だからこそ現場での対話を重ね、最適なバランスを見つけ出すことにやりがいも感じています。
―これまでのキャリアを振り返って、この会社ならではの魅力と感じる点を教えてください。
キャリアや将来設計の選択肢が非常に広いことは当社グループならではだと思います。同じCAとして日本M&Aセンターに入社しても、実際にその後のキャリアはさまざまです。たとえば海外案件に特化してCAとしての専門性を高めたり、マネジメントの道に進んだり、 M&Aコンサルタントに挑戦したりと、多様な選択肢があります。私自身もグループ会社でマネジメントに挑戦する機会をいただきましたし、グループ内でキャリアを広げられる点は大きな魅力だと感じています。

―入社前には、世界一周やタイでの修行経験もあると伺いました。こういった過去の経験は現在の仕事にどのような影響を与えていますか。
「タイミングは自分でつくるもの」という考え方を持つようになりました。当時、行くかどうかとても悩みましたが、待っていても最適なタイミングは来ないと感じ、思い切って決断しました。この経験はキャリアの選択や業務の意思決定にも通じるものがあると思っています。また、長く旅を続ける中で、人のために時間を使うことの大切さに気づきました。自分のためだけに有意義に時間を使うことには限界があり、誰かとの関わりの中でこそ充実感が生まれると感じました。
―仕事に向き合ううえで大切にしている価値観を教えてください。
バランスです。理論的な正しさを前提としながらも、それだけにとらわれないように心がけています。相手の状況や感情面、リスク許容なども踏まえて、実行可能な落としどころを見つけることを意識しています。
また、その落としどころに納得感を持ってもらえるように、可能な限り丁寧にコミュニケーションをとり、信頼関係を損なわない形で責任を果たしたいと考えています。
―今後の目標を教えてください。
目の前の期待に応え続けながら、楽しく成長していきたいと考えています。
これまでのキャリアも、ひとつひとつの仕事に向き合っていく中で広がってきました。今後も同じように、その時々の役割にしっかり応えながら進んでいけたらと思っています。

プロフィール
企業評価総合研究所 企業評価部 兼 日本M&Aセンター コーポレートアドバイザー部
宮﨑 夕佳(みやざき・ゆか)
1988年生まれ、東京都出身。中央大学卒。2010年に公認会計士試験合格後、大手監査法人にて国内監査業務に従事。その後、世界一周やタイでのカービング修行などを経て、コンサルティング会社でインドネシア駐在、デューデリジェンス、連結財務諸表作成支援等を経験。2019年に当社へ入社。現在は企業評価総合研究所に所属しながらコーポレートアドバイザー部業務を兼務し、部門横断での業務改善・マネジメントを担う。
秘境や大自然を愛し、訪問国は約50か国。趣味は登山、ボクササイズ、ヨガ、スノーボード、旅行、グルメとアクティブに活動している。




