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【受託件数1位】地域金融機関担当一筋で築いた信頼が実を結ぶ・田原 慎也さん

【受託件数1位】地域金融機関担当一筋で築いた信頼が実を結ぶ・田原 慎也さん

日本M&Aセンターの2025年度年間表彰で「受託王(提携仲介契約締結件数1位)」を獲得し、6年連続で目標達成を果たした東日本地域金融部の田原 慎也さん。2020年の入社以来一貫して地域金融機関との連携を担ってきた田原さんに、信頼構築のための取り組みや仕事観、これからの目標を聞きました。

※所属・肩書等は取材当時

信頼を積み重ねたその先に、受託件数トップがあった

―現在担当されている業務内容を教えてください。

日本M&Aセンターと提携している地域金融機関と連携してM&Aを推進する部署に所属しています。私の主な役割は、M&Aを検討されている企業(特に譲渡をご検討されている企業)を金融機関からご紹介いただくことですが、そのほかにも行員向け勉強会の実施、各種イベントの企画、人材交流に関する提案など提携活性化に向けた様々なことをしています。また、グループリーダーとしてメンバーのマネジメントにも携わっています。

―今回の「受託王」受賞につながった要因は何だったのでしょうか。

地域金融機関担当のM&Aコンサルタントは、自分一人の頑張りだけでは成果につながりません。地域金融機関の方々にM&Aの意義を理解いただき、行員の皆様に連携いただくことで初めて経営者との接点が持つことができます。ご紹介いただく方は地域金融機関にとってはとても大切なお客様だからこそ、ご紹介いただいた行員の方に「日本M&Aセンターに依頼すればしっかり対応してくれる」「田原に相談すれば安心できる」と思っていただけるよう、とにかくレスポンスを早くすることを意識してきました。また、「いつでも力になる」「案件がうまくいったときはその喜びを一緒に分かち合う」という積み重ねを大切にしています。短期的な付き合いではなく、長い関係の中でこうした活動を続けてきたことが今回の結果につながったのだと思います。

中高時代に野球部の監督から「歩歩是道場(ほほこれどうじょう)」という言葉を教わりました。歩む一歩一歩、そして日々の生活や言動のすべてが自分を磨く修行の場であるという意味の禅語です。どんな環境でも学びを見つけることや地道に努力を積み重ねることの大切さは、その頃の経験を通じて身についたと思います。

成果の裏側にあった成功体験と学び

―これまで担当された中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください。

入社以来担当している栃木銀行様との取り組みです。日本M&Aセンターでは、協業する地方銀行を対象に、M&Aの実績や地域貢献度などの観点から提携行を表彰する取り組み「M&Aバンクオブザイヤー」を毎年行っています。2024年度に初めて栃木銀行が最高賞の「バンクオブザイヤー」を受賞しました。受賞が決まったときは本当に嬉しかったです。自身が担当する金融機関に対しては、「事業承継といえば○○銀行」と地域の経営者から真っ先に思い浮かべてもらえる存在になってほしいという想いで活動を続けてきたので、それが実った瞬間でした。受賞後は銀行の担当の方から、お客様との面談の中で「事業承継に力を入れているようですね」と話題に上がることが増えたというお声も聞いており、対外的な信頼向上にもつながったと感じています。

―キャリアの中で苦労した時期はありましたか。

昨年、十分にメンバーの業務をフォローできていなかったことをきっかけに、2名がチームを離れる出来事がありました。実はそのとき、自分のことに手一杯な状態でメンバーの細かいところまでは正直把握できていませんでした。マネジメントの立場になって初めて「自身の業務をしっかりやっていれば良い」という感覚では務まらないことを痛感した出来事でした。

そこからまず変えたのは、メンバーとの向き合い方です。案件の進捗を確認する会話の機会を増やし、社内のタスクについても「言われなくてもわかるはず」ではなく「言わなければ伝わらない」という前提に切り替え、一人ひとりの状況を確認するようにしました。また、メンバーのフォローをしながらも自分の業務状況をまずしっかり立て直すことに注力しました。その甲斐もあり、今期はメンバーとのコミュニケーションや金融機関向けの企画にも早い段階から目を向けられています。まずは自分の状態を整えることが、結果的にチームの土台を整えることにもつながると実感しました。

良いM&Aと、その先に描く未来

―M&Aを進める上で大切にしていることは何ですか。

M&A後、2社が良好な関係を維持し、円滑に業務が遂行できる状態をつくることが大切だと思っています。そのために意識しているのが、案件を表面的に見るのではなくできるだけ深く理解することです。面談時は1回あたり1時間半、長いときは2〜3時間かけて丁寧にヒアリングするようにしています。交渉の進め方によっては、関係者の認識がずれてしまうこともあります。そうした事態を防ぐためにも、契約実務まで含めて案件全体を理解したいと考えるようになり、今では契約書やクロージングパッケージの作成が好きになりました。細部に至るまで理解することで、直接言いにくいことがある場面でも私が間に入って根拠を持って伝え、調整することができます。そうした積み重ねが、成約後の認識のズレやトラブルを防ぐことにつながると思っています。

 ―オフの日はどのように過ごしていますか。

休日は家族との時間が中心です。娘たちと公園へ行ったり、習い事に連れて行ったり。土日はほとんど家族と一緒に過ごしています。仕事とは全く違う時間ですが、私にとって大切なリフレッシュの時間ですね。

―今後挑戦したいことや目標を教えてください。

将来的には、金融機関との合弁会社の設立などにも関わりたいです。私はこれまでも地域金融機関と二人三脚で事業承継支援に取り組んできましたが、より深い形で連携し、100%同じ方向を向いて仕事ができる関係を築きたいと思っています。その意味で、合弁会社という形は非常に理想的です。もちろん実現は簡単ではありませんが、地域金融機関とともに地域企業の事業承継を支え、地域により大きな価値を提供できる体制をつくっていきたいと考えています。
これからも金融機関の皆様と信頼関係を積み重ねながら、一緒に成果を生み出し、喜びを分かち合える関係を広げていきたいです。

プロフィール
日本M&Aセンター 東日本地域金融部
田原 慎也(たはら・しんや)
1992年1月生まれ、東京都出身。立教大学卒業後、三井住友信託銀行に入社し富裕層向けのコンサルティングと大企業向け法人営業業務に従事。その後2020年2月に日本M&Aセンターへ入社。一貫して地域金融機関を担当する部署に所属し、主に譲渡検討企業の支援に尽力。これまでに主担当として30件を超える成約の支援をしている。
2021年度にディールオブザイヤー・パラダイムシフト賞、2024年度に同・銅賞を受賞。