• People
  • 【2年連続社長賞】M&A後の泥臭い環境に身を投じてお客様と一緒に成功を目指す・谷田部 華子さん

【2年連続社長賞】M&A後の泥臭い環境に身を投じてお客様と一緒に成功を目指す・谷田部 華子さん

【2年連続社長賞】M&A後の泥臭い環境に身を投じてお客様と一緒に成功を目指す・谷田部 華子さん

お客様と真摯に向き合い、責任感と誠実さでクライアントから特に信頼を得ていると評価され、2023年度、2024年度と2年連続で日本PMIコンサルティングの社長賞を受賞した谷田部 華子さん。社長コメントでも「クライアントリレーションが抜群で、安心して任せられる存在 」と信頼の厚い谷田部さんに、PMIコンサルタントとして働くうえで心掛けていることを聞きました。


たくさんの方に声をかけてもらい、仕事がしやすくなった

―2年連続社長賞受賞おめでとうございます。

ありがとうございます。まさか2年連続で受賞するとは思っていなかったので、本当に驚きました。
私は日本M&Aセンターのコンサルタントの方と連携することが多いのですが、グループ全体の表彰式で表彰されたということもありますし、2年連続受賞のインパクトが大きかったようで、これまで以上に声をかけていただく機会が増え仕事がしやすくなりました。より多くの企業のPMI (M&A後の統合プロセス)を支援したいという気持ちが強まりました。

―PMIコンサルタントという仕事について教えてください。

日本PMIコンサルティングは上場M&A仲介グループ会社で唯一のPMI支援専門会社です。現在コンサルタントは15名で、女性コンサルタントは私を含め5名です。人数が少ないぶんコミュニケーションも取りやすくアットホームな雰囲気です。
成約後の3ステップ「維持」「結合」「発展」を経て、両社のM&Aの成功のための支援をするのが仕事で、これまで200社を超えるPMIを支援してきました。

「維持」は、成約後1カ月から3カ月の期間を指します。成約したばかりの時期は、両社ともに様子を見て遠慮してしまうケースもあるのですが、じつはこの時期に何をするかがとても重要です。譲渡企業の従業員も今後に不安を感じやすいため、私たちは両社の橋渡し役となり、混乱を最小限に抑えながら今後の方向性を一緒に考えます。              
「維持」を乗り越え、3カ月から6カ月の期間で「結合」を迎えることが理想的です。6カ月以降は、明確にした方針に基づいて施策を進め、両社の「発展」へと進みます。

意見するのは十分に話を聞いてから。丁寧に信頼関係を築く

―担当になって最初にすることは何ですか。

日本M&Aセンターから紹介を受けた場合は、担当コンサルタントから案件やお客様について詳しく聞きます。また、現状分析のために譲渡企業のオーナーやキーパーソンにインタビューを行うので、譲渡企業の業種や業界についても勉強します。従業員インタビューで、話していることが理解できないようでは信頼関係が築けませんから。

私が最も力を注ぐのがこの信頼関係の構築です。そのためにも、とにかく両社の話をよく聞くことを心掛けています。M&A直後は両社ともに思いや考えがあってもお互いに気遣い合い、なかなか直接伝えることができないこともあります。そこで私が両社それぞれに話を聞いて、その意を汲んでコミュニケーションの橋渡しとなることもあります。
ただ、個人的な意見は十分に話を聞いてからお示しするようにしています。正確にニーズを汲み取ったうえで話を進めていく、ここを丁寧に行うことが信頼関係構築につながると思っています。

―谷田部さんが目指すPMIのゴールはどこですか。

それはお客様が描いたゴールが達成された時です。わかりやすいのは利益が上がるなどの数値的な変化ですね。ただ、私はそれにプラスしてお客様が描いたゴールが達成できた時にPMIがうまくいったと言えるんじゃないかと思っています。
お客様によってはゴールが定まっていない場合もあります。その際は、経営方針を決めるフェーズになった時に、私たちも入ってディスカッションして決めていただきます。ゴールを明確に設定することがPMI成功には欠かせません。

自分らしさを出せるようになってよりお客様との距離が近くなった

―谷田部さんは入社して5年目ですね。入社間もない頃は苦労もありましたか。

あっという間で、時が経っている実感がありません(笑)。
私は前職が証券会社で法人・個人向けに金融商品を提案する仕事をしていたので、未経験での入社でした。入社後は特別な研修があるわけではなく、すぐに現場に入って先輩の仕事を見て学びます。PMI支援の仕事はお客様と対峙しながらその時の状況に合わせて進めていくので、知識を得たからできるというものでもなく、経験を積んでいくしかありません。多くの案件を担当しながら、そこで得られたことを一つ一つ吸収していきました。

―順調にPMIコンサルタントとしてキャリアを積まれてきたんですね。

いえ、実は、最初の頃はお客様とのコミュニケーションがとても怖かったんです。「コンサルタントなのだから、完璧に答えられなければならない」との思い込みが強く、お客様からの何気ない質問にもプレッシャーを感じていました。もちろんお客様には悟られないようにしていましたが、「自分の発言で信頼を失ったらどうしよう」と、内心は常に緊張していましたね。頭では「大丈夫」と思っていても身体は正直で、アポイントの前日は不安でなかなか眠れなかったです。

―どのようにして克服されたのですか。

たくさん経験を積むことで徐々に自分を出せるようになり、「失敗しないように」ではなく「目の前のお客様にとって大事なことは何か」を考えて話せるようになりました。それによってお客様との距離も近くなったと感じます。

―どのような点にやりがいを感じますか。

M&Aの後ってかなり泥臭いと思うんです。人間関係も絡み合い、お互いの思いや考えが交錯するフェーズじゃないですか。その泥臭い中に入り込んで現状を把握したり、軌道に乗せるために伴走したりすることでPMIの成功をともに体験できる、かつお客様からも頼りにしていただける、そこに大きなやりがいを感じます。

―気の抜けない仕事だと思いますが、リフレッシュ方法はありますか。

毎朝10分程度、ヨガや自重の筋トレなどをして体を動かしています。特に疲れたときは寝る前にもヨガをしますね。無の状態になることで、情報過多で混乱した頭の中を整理できます。
以前は仕事とプライベートのメリハリがつけられませんでしたが、仕事で自分らしさを出せるようになってからは、少しずつ肩の力が抜けるようになりました。

―最後に、今後の目標を教えてください。

PMIは、M&Aの成功を手助けする重要なものです。PMIを広め、1社でも多くのM&Aを成功させていきたいです。私がその一翼を担えるように、これからもお客様と真剣に向き合っていきたいと思います。


プロフィール
日本PMIコンサルティング
谷田部 華子(やたべ・はなこ)
1996年生まれ。栃木県出身。慶應義塾大学卒。
新卒で野村証券に入社し、新規開拓や金融商品の営業活動に従事。2020年10月に日本PMIコンサルティングに中途入社。