■講演者
マレーシア現地法人
Daphnie Ong(ダフィニー オン)さん
8月からマレーシア駐在
海外事業部 坂本 遼介さん
日本M&Aセンターマレーシア現地法人でシニアディールマネージャーとして活躍中のDaphnie Ong(ダフィニー オン)さんと、2023年8月からのマレーシア駐在に向けて準備中に坂本 遼介さんによる社内キャリアトークイベント「海外駐在員とナショナルスタッフによる海外M&Aセッション」が、2023年7月、日本M&Aセンター東京本社およびオンラインで開催されました。
ダフィニーさんにこれまでのキャリアやM&Aの仕事のやりがい、女性活躍への想いについて、坂本さんにはマレーシアでの働き方や現地法人への熱い想いを語ってもらいました。
大学卒業後に銀行に就職し、27歳の時に中小企業へ融資を行う会社へ転職をして営業活動をしていました。その中で中小企業のオーナーが資金繰りやリソースの問題など様々な苦難に直面していると知り、手助けをしたいと考えM&Aの世界に飛び込みました。
M&Aの仕事を始めて、初めて成約した案件の交渉相手が当社で、声をかけてもらったのが入社のきっかけです。マレーシア拠点の立ち上げから参画し、当時はメンバーが2名でしたが、今では8名となり体制を強化しています。
キャリアを振り返ると決して順調ではない局面もありましたが、その後自分が成長するために必要なプロセスだったと今では思います。皆さんにもひとつのところにとどまらず、進み続ける挑戦者であってほしいと思っています。
私はマレーシアの経済成長や、経済の根底を支える中小企業に貢献し、多くの家庭に幸せを届けるような仕事がしたいという想いを持っています。日本企業とASEANの架け橋となる当社の仕事はその一助になると信じ、日々の業務に取り組んでいます。
当社にはたくさんのプロフェッショナルがいて、社歴に関わらず最前線で活躍できるのが魅力だと思いますし、M&Aを通じてオーナーの笑顔や安心する姿を見られることにやりがいを感じています。
マレーシアでは女性が働くことはもちろん、リーダーになることも一般的で、これまで支援した8件のうち3件は女性がオーナーでした。あくまで私見ですが、日本企業は男性のリーダーが多く、トップ面談などでいらっしゃる方も男性ばかりなので、まだまだ「男性社会」という印象を持っています。
一方で、当社においては私のように海外拠点かつ女性であろうと、成長の機会やリソースが均等に与えられていると感じます。M&Aコンサルタントとして活躍する女性ももっと増えてほしいですし、今後、当社の皆さんと協力して楽しく仕事をしていければと思っています!
私はシンガポール生まれで、小学校時代はエジプトで過ごし、大学時代はアメリカに留学していました。2020年に当社に入社し、1年半後の2022年4月に海外事業部 In-Out推進課に異動、2023年4月よりマレーシア現地法人に異動(8月より駐在)することとなりました。
入社当初は、別の部署に所属となりましたが、海外のバックグラウンドがあることと、子どものためにいつか海外で仕事がしたいと思っていたので、入社後の部署会議で「ASEAN No.1のM&Aコンサルタントになりたい」と豪語したことを覚えています。その後さまざまな案件にチャレンジし社内に海外事業部への異動をアピールし続けた結果、念願が叶い今に至っています。
※In-Out:日本企業が海外企業を買収するM&A
1日のスケジュールは日本にいた頃とあまり変わりません。
8:30 出社
9:00 ローカルメンバーとの朝会(ブレイニーベース)
10:00 移動(Grab)
11:00 譲渡企業訪問・工場見学(KL周辺)
12:30 譲渡企業オーナー、譲渡企業アドバイザーとランチ(中華orバクテー)
13:30 移動(Grab)
14:30 マーケティング会社との打ち合わせ
16:00 譲受け企業と面談
19:30 会食
ローカルメンバーと行う「ブレイニーベース」というセッションは、毎週順番にメンバーを変えながら、Excel活用のワークショップを行ったり、最近の気になるニュースを共有したり、M&Aに関連する頭の体操を朝の会議で行っています。
譲渡企業への訪問は、マレーシアは公共交通機関が発達していないので、Grab(グラブ)というアプリを使用して移動しています。
譲受け企業との面談は、日本の譲受け企業の場合もありますが、最近ではヨーロッパの会社のアジア現地法人との面談もあります。夜は譲渡企業オーナーや譲受け企業オーナー、現地の弁護士の先生、会計事務所の先生方と会食することが多いです。
現地法人では、M&Aプレイヤーとしてだけでなく、外資系のスタートアップM&Aファームの一員として、日々“経営者目線”で会社の売上拡大に寄与するさまざまな施策にチーム一丸となって取り組んでいます。今期からマーケティングの会社と組んで、現地でどのようにプレゼンスを上げていくかを検討しており、そういう企画も行っています。
現地ではローカルスタッフが主役なので、ローカルスタッフが活躍するためにできることを考え仕事をしています。ディールに関しては、譲渡企業はローカルスタッフの対応の方が信頼を得られるのでローカルスタッフに任せますし、譲受け企業は日本にIn-Outチームというクロスボーダーの譲受け企業を担当する部署がありますので、そのメンバーと協力しながらディールを進めています。
海外事業部は今後ヨーロッパにも進出していく予定で、新規採用にも注力しています。海外事業部は将来が楽しみな部署だと思いますし、コンサルタント個人にとっても自分の市場価値を上げる非常にいいフィールドではないかと思っています。
激アツな海外事業を一緒に盛り上げてくださる方がいらっしゃったらドアノックしていただければと思います。
Daphnieさんと坂本さんによるキャリアトークイベントとは別で、7月3日には、日本M&Aセンターホールディングス CHRO 有賀 誠による英語での社内研修が開催され、海外拠点の現地スタッフをはじめ、日本からも多くの社員が参加しました。
研修のテーマは「パーパス&フィロソフィー」と「リーダーシップ論」。参加者は真剣に耳を傾け、積極的に質問するなど、オンラインながら熱気にあふれていました。
日本M&Aセンター海外M&A支援サイト