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上司×部下トーク 仕事と育児の両立に必要なこと

上司×部下トーク 仕事と育児の両立に必要なこと

女性のキャリアを考えるうえで、妊娠・出産や仕事と育児の両立は一つの大きなテーマ。2022年に育休から復帰しIR部で活躍されている多賀菜摘さんと、上司であるIR部長の宮崎洋一さんに、出産・育児という観点から見た女性活躍について話を聞きました。

多賀 菜摘   IR部 IR課 課長
2015年新卒入社、営業企画部 広報担当→広報・IR兼務→2019年 自ら手を挙げIR室専属に。2021年に第一子を出産。現在は短時間勤務制度で2歳の子を育てる母。

宮崎 洋一 執行役員 IR部 部長
日本興業銀行(現、みずほフィナンシャルグループ)、みずほ証券、ユキ・アセットマネジメント(ロンドン現地法人)を経て2019年に入社。30年間に亘る機関投資家との営業現場での経験(内、20年強は欧州に滞在・勤務)を活かし、当社のIR業務の責任者として投資家対応とチーム運営を担う。プライベートでは2人の子を持つ父。


組織として属人的な仕事を減らす

―現在の仕事について教えてください。

多賀:IR部でESG推進担当として、情報開示や当社初の統合報告書制作のプロジェクトリーダーをつとめ、部内では現場リーダーの役割を担っています。初めての産休・育休を経て2022年4月に復帰した際は、子供が0歳だったこともあり9:30~15:30までの5時間勤務で、現在は9:30~17:00の6時間半勤務をしています。

―復帰時に不安はありませんでしたか?

多賀:復職後のことを想像できていなかったこともあるかもしれませんが、あまり不安はありませんでした。復帰前に宮崎さんをはじめとしたIR部のメンバーとWeb面談をしたのですが、温かく歓迎する雰囲気を作ってくださったことで戻りやすくなり、とてもありがたかったです。
もともと妊娠前から、人事面談時に上司に自分のキャリアプランをしっかり共有することを実践していました。Excelで綿密に将来の計画を立てるタイプで、宮崎さんは私の希望もじっくり聞いてくださいます。「こういう仕事に挑戦したい」という気持ちを理解していただいたうえで、「復帰を待っている」というお言葉を頂き、前向きな気持ちで産休・育休に入ることができました。

宮崎:統合報告書の制作は当社にとっては非常に重要な仕事です。機関投資家に当社株式への投資を中長期的な視点で検討いただく際には非財務情報の開示も欠かせないからです。多賀さんからはESG推進(当社の取組みやその開示)への想いや管理職を目指したいという希望も聞いていたため、復職後に重要な業務を任せることに迷いはありませんでした。

私が子育てしていた頃とは時代も大きく変わり、部下の育児の苦労は正直未知数です。しかし、仕事だけでなくお子さんとの時間も大切にしてほしいと思っていますので、しっかり話を聞きサポートしていきたいですね。

上司からの大きな期待が転機に

—復職後の悩みはどう乗り越えましたか。

多賀:勤務時間が短く、そのうえ子供が毎週熱を出した月もあり、妊娠前までの働き方は全く通用しないと痛感しました。昔は業務を前倒しで進め、万が一のことに備えたり根回しをしたりという仕事の進め方をしていて、残業も多い方でした。しかし今は上司にも同僚にも業務の状況を率直に共有し、緊急時にどうしても自分がやるしかない仕事は持ち帰ることはありつつも、周囲にお願いをするなどして試行錯誤しています。

子育てに限らずいろいろな事情があったり休みをとりたかったりという人もいるかもしれないので、組織としては、属人的ではなくチームで仕事をする体制作りをしていくことは大切だと思います。会社だけではなく、家族への情報共有も欠かせないですね。業務の状況が変わったときは役割分担を話し合う会議を開催し、なりたい自分になる環境を整える努力をしています。

復帰時、自分がいなくても回っているチームに戻るということで、正直自分の役割に悩むことも…。しかしみんなにとって役に立つのは何なのかを考え、チームに貢献する方法を模索しました。宮崎さんが統合報告書の作成や、IR全体会議の進行、他のメンバーの困ったときの相談相手など、リーダー的な仕事を少しずつ任せてくださったことから、自分の活躍領域が広がり、やりがいを感じました。

復帰直後は誰もが自信をなくし悩んでしまいがちだと思いますが、上司である宮崎さんが身に余る大きな期待を言葉ではっきり伝えてくださったことはありがたかったですね。おかげで難しいことにも挑戦しやすくなりました。

宮崎:部長研修で、ワーキングマザーの忙しさをVRで体験する研修を受け、「世の働く母は強い」と尊敬の念を抱きました。多賀さんに対し「この仕事を任せて負担にならないか」と思うこともありますが、綿密なコミュニケーションを取り理解を深めるよう日々模索しています。

女性活躍にはもっと成長の余地

—日本M&Aセンターの女性活躍のこれからについてどうお考えですか。

宮崎:当社の女性活躍はまだまだ成長の余地があると感じています。女性管理職比率が低いので、目標を設定するのもひとつのやり方かもしれません。当社の良いところは減点主義ではなく加点主義の文化を持ち合わせていること。多賀さんが女性管理職として活躍できるよう、大いに支えていきたいと思います新たなロールモデルとなり周りを引っ張っていく存在になることを期待しています。


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