7月9日、京都大学経営管理大学院にて、日本M&Aセンターホールディングス(以下、日本M&AセンターHD)の三宅 卓社長が、「日本M&Aセンターの成長過程における経営手法とリーダーシップ -組織の劇的成長には何が必要か?-」をテーマに講義を行いました。日本M&AセンターHDは、2023年より京都大学経営管理大学院と企業評価の領域で連携しており、三宅社長が特命教授に就任しています。日本M&Aセンターの成長過程とマネジメント手法の変化について発信し、約40名の受講生との間では活発なディスカッションが行われました。
三宅社長の講義では冒頭、写真に没頭した学生時代からコンピューターの道に進んだ理由や、営業が苦手だったからこその工夫と努力、「覚悟で人を引き付ける」リーダーシップを実践したエピソードを披露。また日本M&Aセンター創業直後の様子や、10年経って経営方針を大きく転換し、少数精鋭組織から社会的貢献度を最大化する組織へ変革した決断についても語りました。
上場後も勢いを加速するため、三宅社長は「ワンリーダーシップ・ワンビジネスモデル」で、トップダウン型の強いリーダーシップで業績を伸ばしていったといいます。
しかし創業から20年が経ち、M&A総合企業への脱皮を図るタイミングで「マルチリーダーシップ・マルチビジネスモデル」へとシフト。双方向コミュニケーションを重視するリーダーシップスタイルをとるようになったことで、会社のさらなる成長が実現できたとし、現在取り組んでいる事業承継についても話しました。
受講生の中には、実際に長年経営をされている経営者もおり、その時々での決断の背景や思い、リーダーシップの手法について、多くの質問が出ました。
講義では、日本M&Aセンターの成長を支えてきた三宅社長こだわりの仕組みについても解説。年間50回近く行ったという社員の声に耳を傾けるための合宿や、会社規模が小さくても優秀な人材を確保するための報酬体系の工夫、社員のプライベートも含めた人生の幸せを支援する取り組み、提携先とのネットワーク構築、全社員に毎月会社の動きとその背景や意図するところ・今月の行動指針などを詳しく伝えるA4 で7~10枚程度の「Letter of P」(PはPresidentの略)など、独自の取り組みを明かしました。
三宅社長は「行き先のわからない船に乗る人はいない」とし、社員が人生をかけ本気で働きたいと思える会社にするための明確なビジョンの打ち出しの重要性や、それを腹落ちさせ、社員に自分の仕事と照らし合わせて考えてもらうための工夫なども語りました。
また日本M&Aセンターの成長の理由について、「M&Aの社会的なイメージを変えていったというのは大きい」ともコメント。M&Aが何なのかまったく理解されなかった時代から地道に情報発信を続け、「M&Aで会社を売る経営者は成功者」というイメージ変革の裏側、社会課題解決の重要性などを訴えました。
三宅社長は最後に、昨今の業界環境の変化やM&A業界の課題にもふれ、業界自主規制団体としての活動や京都大学経営管理大学院との連携など、「業界の発展に貢献したい」と決意を述べました。
受講生からは、組織の成長段階ごとのリーダーシップと組織風土の醸成の重要性を理解できた有益なイベントであったという声が多数寄せられました。
今後も日本M&Aセンターグループは、産学官連携推進に注力していきます。
京都大学経営管理大学院 日本M&Aセンターホールディングス寄附講座
https://www.gsm.kyoto-u.ac.jp/collaborative-research/nihon-ma/
京都大学経営管理大学院 イベント報告「日本M&Aセンターの成長過程における経営手法とリーダーシップ」を開催しました
https://www.gsm.kyoto-u.ac.jp/event_report/57337/
京都大学経営管理大学院に寄附講座を開講 企業評価とM&Aに関する研究・教育を推進
https://www.nihon-ma.co.jp/page/240401_information2/