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京大 MBA & 神大 MAREC共同でシンポジウム「中小M&A取引に関する研究報告~本格化するアカデミックと実務の融合~」開催

京大 MBA & 神大 MAREC共同でシンポジウム「中小M&A取引に関する研究報告~本格化するアカデミックと実務の融合~」開催

2025年11月11日に京都大学国際科学イノベーション棟で行われた、京大MBAと神大MAREC(中小M&A研究教育センター)が共同で初開催したシンポジウム「中小M&A取引に関する研究報告〜本格化するアカデミックと実務の融合〜」に13名が登壇し、研究行政、実務それぞれの立場から発表が行われました。


M&Aの研究・教育で日本経済に良いインパクトを

開会の挨拶は京都大学経営管理大学院 教授 砂川 伸幸氏。京都大学と神戸大学の共同開催を大学野球の神京戦に例えながら開会の言葉を述べ、日本M&AセンターHDの寄附講座を紹介。日本の経済に良い影響を与えられるような中小企業のM&A関係の研究・教育を続けていく意気込みを話しました。

京都大学経営管理大学院 教授 砂川 伸幸氏

帝塚山大学 経済経営学部 講師 郭 チャリ氏は、上場企業と未上場企業のM&A価格を比較。日本M&AセンターHD 社長室 エグゼクティブマネージャー 米澤 恭子氏と中京大学経営学部 准教授 加藤 政仁氏は、都市部と地方の価格ギャップを定量的に示すなど、未上場企業M&A取引価格の特徴を示しました。さらに25年に新刊『買い手の視点からみた中小企業M&AマニュアルQ&A』(中央経済社)を刊行した日本M&AセンターHD CPAO 弁護士 横井 伸氏は、4年間で市場や業界のルールが大幅に変わった現状を説明し、ルール習熟の大切さを話しました。共著者の神戸大学大学院 経営学研究科 特命准教授 本田 朋史氏、神戸大学大学院 経営学研究科 特命准教授 久保 雄一郎氏もアカデミアの立場から、研究結果を共有しました。第一部の最後は、Nihon M&A Center Singapore Managing Director 西井 正博氏が「M&Aの感情プライシング」と題し、中堅・中小企業のM&Aは売り手の希望金額が主観的であり、実際の取引金額よりも高額になる傾向を解説しました。

第二部で最初に登壇した神戸大学大学院 経営学研究科 学術研究員 胡 韵瀟氏は、M&A前の資本構成調整がもたらす長期的価値について発表。続いて本田 朋史氏と久保 雄一郎氏が再登場し、本田氏は家族経営企業の特徴と、取引先との関係という観点から見た買い手選択における傾向を、久保氏は中小M&AにおけるPMIのさまざまな型やPMIの段階についてそれぞれ解説しました。

市場の健全化へ向けた取り組みを実施

行政の立場から登壇したのは中小企業庁 事業環境部財務課 課長補佐 長縄 遼太郎氏。民間M&Aの支援機関などを通じたM&A件数が大幅に増えていることに触れながら、さらなる拡大が必要であることを指摘。事業承継・引継ぎ支援センターをハブとした支援機関の体制構築を目指すとともに、不適切な取引の撲滅のため、市場の健全化へ向けた取り組みが求められていることを踏まえ、改訂したガイドラインに則って、引き続き対応を行う方針であると強調しました。また、M&Aアドバイザーのスキルや倫理観向上のため、資格制度創設の検討を進めていることにも言及しました。

中小企業庁 事業環境部財務課 課長補佐 長縄 遼太郎氏

研究の促進と研究者を育成していきたい

挨拶に立った中小M&A研究教育センター長 東京大学応用資本市場研究センター特任教授 忽那 憲治氏は、今後のM&A業界の盛り上がりを期待したいと話しました。忽那氏は現在、MARECの活動や25年4月に発足したM&A研究学会の活動を通じ研究を促進しています。同学会においても将来の研究者を育成したいと意気込みを述べました。

中小M&A研究教育センター長 東京大学応用資本市場研究センター特任教授 忽那 憲治氏

M&A業界の発展ために産学官の連携が必須

日本M&AセンターHD 代表取締役社長 三宅 卓氏も同じように今後のM&A業界の発展の必要性を強調。今後10年で100万社が廃業する可能性や、労働者不足から懸念されるGDP低下を防ぐためにもM&Aによる事業承継・生産性向上が重要であると話しました。今後の業界の発展のためには産学官の連携が必須で、大学における教育・研究の促進や学会への支援、データ提供に尽力したいと抱負を語りました。

日本M&AセンターHD 代表取締役社長 三宅 卓氏

民間と力を合わせて学術の振興につなげていく

閉会の挨拶に立ったのは、神戸大学大学院経営学研究科長 國部 克彦氏。本シンポジウムを振り返り、多様な領域の視点を掛け合わせることが学問の発展に有効であり、テーマの広がりにつながると述べ、今後も日本M&Aセンターのような民間の力を借りながら、学術の振興につなげたいと結びました。

神戸大学大学院経営学研究科長 國部 克彦氏

2026年1月29日、日本経済新聞朝刊に本シンポジウムの広告を掲載しました。

M&Aマガジンより転載 京大 MBA & 神大 MAREC共同でシンポジウム「中小M&A取引に関する研究報告~本格化するアカデミックと実務の融合~」開催

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