
2010年に新卒で日本M&Aセンターに入社し、2024年2月、社内起業という形で「日本DX人材センター」を設立した藤田 舞さん。DX領域未経験からスタートし、10年以上にわたりM&A業務のDX化を推進。現在は日本DX人材センターの代表と日本M&Aセンター データマネジメント部の部長を兼任しています。藤田さんがこれまで歩んできたキャリアと会社設立に込めた想いを聞きました。
―藤田さんは2010年に新卒で入社されましたね。
当社では珍しく理系の大学院を卒業後、新卒で日本M&Aセンターに入社しました。当時は社員数が100名ほどで女性は全体の1割程度。同期に女性はいませんでした。
入社後は営業企画部に配属されセミナーの企画・運営などを担当していましたが、新卒4年目の2014年1月、顧客管理SaaSツール「Salesforce」の活用推進を任されたことがキャリアの大きな転機となりました。それから10年超にわたってM&A業務のDX化や社内のDX推進に携わり、2024年2月にはその知見や経験をもとに、DX人材育成と人材紹介を手掛ける「日本DX人材センター」を立ち上げて代表に就任しました。
―キャリアプランとして「いつか社長になりたい」という想いはあったのでしょうか。
いえ、全くありません(笑)。会社設立は、私が業務として担ってきたSalesforce活用やDX推進の延長線で取り上げていただくことが多いのですが、実は私の中での原点は「女性のキャリア開発」への関心でした。周囲には、能力が高くても結婚・出産・介護などをきっかけにキャリアアップを諦めてしまう女性がたくさんいて。ブランクがあって自信をなくしていても、もう一度社会とつながることができる環境をつくりたいという想いがずっとあり、それを実現すべく会社設立に至りました。
―日本DX人材センターでは現在どのような領域に力を入れていますか。
現在はDX人材育成に力を入れており、もうすぐ育成した人材を企業に派遣することができそうです。人材募集は大々的に行ったわけではありませんでしたが、社員や知人の紹介などで少しずつ輪が広がり、育児中や介護中、主婦の方などを中心に約30名に登録いただいています。
―日本DX人材センターにおける人材育成の特徴はありますか。
未経験の人材に学習と実践の機会を提供し、経験を積んだ状態で即戦力として企業に人材を紹介するのが大きな特徴です。

目指しているのは「スキマバイト」を提供することではなく、育児や介護の期間中でも次のキャリアにつながるような経験を積める環境を用意すること。また、報酬を得られるだけでなく、組織に所属することで生まれる「コミュニティ」も大切にしたという想いから、普段は在宅で働きながらもイベントを通じて人とつながる場をつくっています。設立から1年が過ぎ、想定していた以上にニーズがあることを実感しているので、もっと事業にドライブをかけていきたいと思っています。
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―会社代表とデータマネジメント部長を両立する難しさはありますか。
どちらも私にとってはチャレンジングで貴重な経験です。データマネジメント部長としては1,000名規模の会社のDX領域を推進し、かたや日本DX人材センターではゼロイチで事業を作り出しています。方向性が全く違うので自分の未熟さを実感する毎日ですが「諦めないこと」だけは意識しています。自分の力だけで足りないなら、周りの力を借りることも大切ですし、どうやったらできるかを前向きに考えていくしかありません。
マネジメントで意識しているのは、一人ひとりの良いところを見つけ、一緒に成長することです。慣れた仕事だけを続けていても成長はないので、つまずいてもいいから新しいことにチャレンジできる場をできるだけ多くつくりたいと思っています。
―これまでのキャリアを振り返ってご自身ではどのように考えていますか。
キャリアの転機はいくつかありますが、そのうちのひとつが2017年頃にSalesforceの全面リニューアルプロジェクトを自ら起案した経験です。目の前の業務に精一杯でしたが、初めての“自分で提案し会社を動かす”経験は私にとってとても大きなものでした。実は同時期にプライベートでは離婚を経験しました。子どもを産んで復職し、仕事を続けるという将来像を描いていましたが、その未来が一度途切れたときに自分の価値観にも大きな変化がありました。「思い描いていた人生から外れてもいい」「また別の道がある」と思えるようになったことが、今のキャリア選択につながっています。
振り返ると20代から30代前半は、かなりしんどかったように思います。数年後の自分の姿が見えないことにいつも漠然とした不安を抱えていました。今は少なくともプライベートでは自分で好きな道を「選択できる」状態になり、気持ちはずいぶん楽になりました。だからこそ誰もが自分で選べる社会を作りたい。育児に集中する期間があってもいいし、早く復帰して活躍する選択があってもいい。その選択肢のひとつとして、日本DX人材センターが存在できたら嬉しいなと思います。
―最後に、日本M&Aセンターのどんなところが好きですか。
当社しか知らないので比較はできませんが、たくさんのチャンスをもらえるところです。私は「失敗したらどうしよう」とあまり考えず、やると決めたらすぐ動くことを大切にしてきました。そして応援してくれる風土があるからこそ、ここまでやってこられたのだと思います。「明日辞めてもいい」と思うくらいの気持ちで仕事に向き合っていたら、気づけば15年経っていました(笑)。
今後は、日本DX人材センターとしては、育成した人材を一人でも多く社会に送り出していくことで社会貢献を果たしていきたいですね。私自身は、日本M&Aセンターにいるからこそできる挑戦をこれからも続けていきたいと思っています。
プロフィール
藤田 舞(ふじた・まい)
日本M&Aセンター データマネジメント部長
日本DX人材センター 代表取締役
1985年生まれ、神奈川県出身。
東京大学大学院工学系研究科卒業後、2010年4月に株式会社日本M&Aセンターへ新卒で入社。営業企画を経て、Salesforceを中心としたSaaSツールの活用推進や運営保守等を行う部門に移り、既存の顧客管理システムを置き換える全社DX基幹プロジェクトの一員に起用される。
現在も引き続き構築・運用・保守を担うチームを率いており、2021年にはSalesforce活用に関する社内資格制度を立案、社員がデータベースを活用しやすい仕組みの構築に注力。2022年9月、セールスフォース・ジャパンが主催する「第10回 Salesforce全国活用チャンピオン大会」の大企業部門で優勝。2024年2月、日本M&Aセンターグループ内に日本DX人材センターを設立。




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