• Event
  • 早稲田大学起業家養成講座でアトツギが語った挑戦と等身大の経営観

早稲田大学起業家養成講座でアトツギが語った挑戦と等身大の経営観

早稲田大学起業家養成講座でアトツギが語った挑戦と等身大の経営観

日本M&Aセンターは2026年度も早稲田大学商学部にて寄附講座「起業家養成講座 I 1」を開講しています。5月19日に実施された第5回授業では、日本M&Aセンターがゴールドスポンサーを務めた第5回・第6回「アトツギ甲子園」の受賞者3名が登壇。約300名の学生を前に、事業と向き合うリアルな意思決定や新規事業の考え方について語りました。


学生のアントレプレナーシップを養う人気講座

日本M&Aセンターによる寄附講座「起業家養成講座 I 1」は、2026年度で6年目を迎える人気講座です。早稲田大学ビジネスプランコンテストとも連携し、毎年多くの学生が履修しています。

講座では、企画力・構想力・ロジカルシンキング・プレゼンテーション能力といった起業家に必要なスキルの習得に加え、現役経営者の体験談を通じて企業経営の本質やリーダーシップを学ぶことを目的としています。全14回の授業では、日本M&Aセンターホールディングス 三宅 卓社長をはじめ、弁護士・公認会計士・税理士などM&Aの最前線で活躍する専門家、M&Aコンサルタントらが講師を務めます。

「アトツギ甲子園」受賞者がゲスト講師として登壇

第5回では、日本M&Aセンター 常務取締役 兼 マーケティング本部長 仲川 薫さんが講師を担当し、中小企業庁主催のピッチコンテスト「アトツギ甲子園」をテーマに取り上げました。「アトツギ甲子園」とは、全国の後継予定者(アトツギ)が既存の経営資源を活かした新規事業アイデアを競うコンテストで、第6回大会には過去最多の225名がエントリーするなど、年々注目度が高まっています。

今回、ゲスト講師として登壇いただいたのは以下の3名です。

・有限会社モールドモデル 佐藤 賢さん(第6回「経済産業大臣賞」)
・株式会社日本バイオテック 外間 椿さん(第6回「中小企業庁長官賞」「オーディエンス賞」「地方創生賞」)
・株式会社博水 江越 雄大さん(第5回「地方創生賞」)

※「地方創生賞」は日本M&Aセンターが設置した企業特別賞です。

アトツギが語る経営者として大切にしている姿勢

授業の冒頭には、アトツギ甲子園の決勝大会のプレゼンテーション映像を上映。映像終了後には教室から自然と拍手が起こり、その熱気のままトークディスカッションへと移りました。
ディスカッションでは、「経営者とそうでない人の違いとは」という問いが投げかけられ、登壇者それぞれが自身の経験をもとに語ります。

株式会社日本バイオテック 外間 椿さん

印象的だったのは、外間さんの言葉です。「自分からアクションを起こさないと、何も変わらないと思っています」。外間さんは、これまで経営者として家業を成長させてきた母親の姿や、自身が関わってきたさまざまなコミュニティの中で、「自分から動かなければ助けもないし、変化も起きない」と感じてきたと語ります。フランスでの展示会への参加もその延長にあり、自ら発信していくことがチャンスにつながっているといいます。こうした経験から、外間さんは経営者に必要な素質を「チャンスをつかんだらアクションを起こして変化を生み出していく姿勢」だと語ります。

株式会社博水 江越 雄大さん

一方、江越さんは「主体性」を軸に自身の考えを語りました。家業に戻った当初、日々の業務をこなすだけで仕事に面白さを見いだせていなかったといいます。しかしコロナ禍で売上が落ち込み、「このままでは会社が続かないかもしれない」と危機感を抱いたことをきっかけに、初めて主体的に動き始めました。「自分が動かなければ何も変わらない」という実感が仕事への向き合い方を大きく変えたといいます。さらに、「社員を抱えているので、その人たちの生活も考えなければいけない」と語り、責任を持つことが経営者としての意識につながっていることを示しました。

有限会社モールドモデル 佐藤 賢さん

佐藤さんは、「すべてを自分ごととして捉えること」の重要性を挙げました。世の中の課題を自分とは関係のないものとして切り離すのではなく、自分ならどうするかと引き受ける姿勢こそが、経営者とそうでない人の違いを分ける要素の一つだといいます。また、「何でも自分ごとにしている人が、周りの経営者には多い」と語り、日常の出来事や課題に対して自分だったらどうするかと考えることが、結果として新規事業の創出にもつながっていくことを示していました。

リアルな経験から見えてきた「新規事業の作り方」

質疑応答では、学生から実践的な質問が相次ぎ、議論はより具体的な内容へと広がっていきました。

学生からの「起業に興味があるが、自分の考えつくことはすでに取り組んでいる人がいる。新規事業のアイデアはどのように生まれるのか」という問いに対して、佐藤さんは現場に足を運ぶことの重要性を強調。地方やニッチな現場には未解決の課題が多く存在しており、そうした課題に触れることで事業のヒントが見えてくるといいます。また「具体と抽象を行き来する思考がアイデアを広げる」と語り、発想のプロセスにも言及しました。
江越さんは「同じ業界に長くいると当たり前になっていることに気づきにくくなる」としたうえで、外からの視点が入ることで既存事業の価値を捉え直すことがヒントになると説明します。

外間さんは「自分がワクワクすることと家業を掛け合わせたことが新規事業のスタートだった」と振り返り、個人の興味と経営資源の組み合わせが新たな可能性を生み出すと語りました。

日本M&Aセンター常務取締役 兼 マーケティング本部長 仲川 薫さん(写真左)

続いて、学生からは「事業を動かす原動力とは何か」という問いも投げかけられました。

外間さんは「成功するかどうかよりも、とにかくやってみることが大切」と語り、そのうえで「やり続けることの重要性」に触れました。

江越さんは「コンプレックスや反骨心も原動力になる」と語り、「頑張る理由を自分で増やしていくことが大切」と述べました。

佐藤さんは「仲間や業界からの期待が原動力になっている」と語り、「自分以上に信じてくれる人がいると、やらざるを得なくなる」と話します。その言葉からは、人とのつながりが事業を前に進める力になっていることが伝わってきました。

アトツギが伝えた自分の意思で決断し行動する大切さ

三者の言葉は異なる角度から語られながらも「意思決定を自ら引き受ける」という点で共通していました。授業後には、学生が登壇者への質問で列を作る様子も見られ、関心の高さがうかがえました。

当社では今後とも、アトツギの挑戦と活躍を支援し続けていきます。また今回の授業が、起業家を目指す学生の皆さんのキャリアや将来を考えるきっかけとなり、それぞれが自分なりの一歩を踏み出す後押しとなることを期待しています。

新着記事

オススメ記事