• Global
  • マレーシア現地法人Vanessaさんに聞く、No.1ファームを目指して走り続ける理由

マレーシア現地法人Vanessaさんに聞く、No.1ファームを目指して走り続ける理由

マレーシア現地法人Vanessaさんに聞く、No.1ファームを目指して走り続ける理由

2021年に日本M&Aセンターマレーシア現地法人に入社したVanessa Choy(ヴァネッサ・チョイ)さん。現在ディールマネージャーとして活躍中のVanessaさんに入社のきっかけやマレーシア流のM&Aコンサルティング業務について聞きました。


スタートアップとして現地法人を成長させていくことへのワクワク感

―現在はどのような業務を担当されているのでしょうか。

マレーシア現地法人で、M&Aコンサルティング業務を行っています。マレーシア国内の企業と日本の企業をマッチングすることが多いですね。譲渡企業はコールドコールや現地のネットワークを活用して探しています。マレーシア現地法人はまだメンバー数も多くないので、案件化も行いますし、実際に相手先企業が見つかったらトップ面談などM&Aのエグゼキューションも行います。私はマレーシア首都クアラルンプールと出身地のイポーというエリアで活動していることが多くて、昨年成約した案件2件もイポーでした。

―日本M&Aセンターへ入社された理由を教えてください。

前職は新卒でマレーシアの証券会社のIB部門に入社し、上場支援のコンサルティングを行っていました。その仕事も充実していましたが、コーポレートファイナンスに関わっていたこともあり、M&Aにも興味がありました。マレーシアはM&Aが発展中の国で、M&Aが社会に与えるインパクトは大きく、中堅中小企業のM&Aを普及させることで、マレーシア経済の発展にも大きく寄与できると思い転職を決意しました。

私が日本M&Aセンターに入社した時は、マレーシア現地法人が立ち上がって2年目で、私以外に日本人メンバーが1人と現地メンバー1人の2人しかいませんでした。スタートアップように会社を成長させていく楽しさがありながら、日本での基盤もあり、安心してチャレンジできる環境が魅力的でした。

―不安などはありませんでしたか。

もちろんありました。3年前はちょうどコロナウイルス感染症が流行りだした時期で、当時マレーシア現地法人唯一の日本人メンバーが国境閉鎖され日本におり、現地メンバーも在宅勤務だったので、マレーシアのオフィスには私1人でした。本当に実在する会社なのか不安もありました。それでもスタートアップとして現地法人を成長させていくことへのワクワクの方が大きかったです。

マレーシア流の気遣いで経営者の本質を探る

―マレーシアの経営者の特徴や鉄板トークはありますか。

マレーシアは人口約3,000万人で、多民族国家です。一番多いのがイスラム教徒を多く含むマレー系で人口の約6割超、そして2~3割が中華系です。そのほかにもインド系の人たちもおり多様性のある国です。ビジネスでも、オーナーの人種が案件ごとに違い、話し方や接し方もその方に合わせて対応する必要があります。例えば、イスラム教を信仰している方は、お酒を飲みませんし豚も食べません。会食ではそういったことに気を遣いながら話したり、お店を決めたりします。
お客様とは今後の業界の見通しについて話したり、M&Aを検討する大きな理由の一つは日本と同じく後継者不在の場合が多いので、事業承継の話をすることも多いですね。

―日頃お客様と接するときに心掛けていることはありますか。

“いい聞き手”になることを心掛けています。私たちは経営者の方に比べるとまだまだ若いことが多いので、お客様に信用していただくことが非常に重要になります。 “いい聞き手”になり信用していただくことで、経営者の方が何を望んでいるのかの本質も見えてきます。
またたくさん企業がある中で、日本企業のニーズに合いそうな企業を探す目利き力も重要です。業界や財務面だけでなく、経営者はどのような方なのか、日本企業と組むことでシナジーがでるのか、さまざまな側面から判断しています。判断力をつけるために、日本の市場や業界についてマーケットをリサーチしたり、譲受け企業を担当する日本のチームとコミュニケーションを取って、頻繁にニーズをヒアリングするよう心掛けています。

「マレーシアでNo.1のM&Aファーム」を目指して

―入社してからはずっと順調だったのでしょうか。

入社した当初はメンバーも数名で、案件もあまりなかったので苦労しました。日本の拠点のようにリソースがあるわけでもなく、譲渡企業を見つけて成約をサポートすること以外にも、マーケティングやPRも自分たちで行う必要がありました。スタートアップとして、マレーシア現地法人でのビジネスを成功させることも大きなミッションだったので、その中で案件を進めることとの両立は難しかったです。ただ、マレーシア現地法人には私たちしかいませんが、日本にはさまざまな問題や論点に対応できる専門家がいて、いつでも相談できる環境はあったので、そういった方々を頼りながら一つ一つ問題を解決してきました。

―M&Aの仕事の面白さはどこにあると思いますか。

マレーシアでは、日本ほどM&Aが一般的ではないこと、現状ミッドキャップと言われる中堅企業の案件が多いこともあり、M&Aはマーケットに対するインパクトが大きく、経済への貢献度合いも大きいです。メディアにも取り上げられるので、成約すると「あの案件を担当した日本M&Aセンターだね」と訪問先のオーナーに声をかけていただくこともよくあります。
また日本と同じく後継者不在によりM&Aをされることが多いので、譲渡企業からもとても感謝されます。成約後に「君たちを信用してよかった。」と言っていただけたときには、やりがいを感じますね。

―今後の目標を教えてください。

入社して3年経ちますが、もっと成約件数を増やしていきたいです。M&Aは案件ごとにナレッジが違い、得られるものも異なります。成約件数を積み重ねながらさまざまな案件に触れ、経験を積んでいきたいです。「日本M&Aセンターが、マレーシアでNo.1のM&Aファーム」と言えるようになるまで走り続けます。


プロフィール
日本M&Aセンター マレーシア現地法人 ディールマネージャー
Vanessa Choy(ヴァネッサ・チョイ)
マレーシア・イポー出身。マレーシアの大手証券会社のIB部門を経て2021年に日本M&Aセンターに入社し、マレーシア現地法人の立ち上げに参画。以降、日本企業とマレーシア企業のM&A支援を多く手掛ける。