日本M&AセンターのM&Aコンサルタント約600名中、2024年度上半期のM&A成約件数において1位(成約8件)となった金融法人部 古田賢哉さん。2021年に人材会社から転職。初成約までに1年半の期間がかかり、決して順調な滑り出しではなかったといいます。現在は中四国支店で活躍中の古田さんに、日々の業務での心がけや今後の目標を聞きました。
―2024年度上半期の成約件数1位、おめでとうございます!全社員の前で表彰されましたね。
決して自分の力だけで成し遂げたわけではなく、社内の方々のご協力や提携先の地域金融機関の皆様のお力添えあってこその結果だと思っています。本当にありがたいことです。
入社以来、全社員の前で壇上に上がるのも初めてでしたし、ましてや1,000人超の前で挨拶することなんて人生でも初めてでした。かなり緊張しましたが、事前に結構考えてから臨んだのと、暗闇であまり景色が見えなかったのでなんとかなりました(笑)
―上半期で成約8件となると、相当忙しかったのではないですか?
そうですね。入社して一番忙しかったかもしれないです。上半期に成約していない案件もありますので、同時進行で12件ぐらいを抱えていました。2週間先まで予定が埋まっている中でまた新しい予定を入れ込んで…という感じでしたね。
―日々の業務ではどんなことを意識していましたか。
スケジュール管理を徹底することです。いつまでに何をやるかを明確にして、カウンターパートの方とも密に連携を取りながら進めていきました。また、お客様からの質問にはすぐに回答する、長く手持ちしない、どんな些細なことでも後回しにしないことを意識していました。
あとは、中四国エリア全域を担当しているのでとにかく移動が大変で。カーシェア、電車、船などあらゆる交通手段を駆使して、いかに効率よく移動するかが肝でしたね(笑)
―古田さんの部署は、地域金融機関と連携してM&Aを支援していますね。
はい。地域金融機関からM&Aニーズのあるお客様をご紹介いただいて、私たちがM&Aの成約までを支援しています。M&Aの相談をいただけるのは、金融機関の担当者の方がこれまで長い歴史の中で積み上げてこられた信頼があってこそなので、その背景をしっかり理解したうえで、自分の役割を全うすることを心掛けています。
―やりがいはどんなところですか。
お客様にご満足いただき、金融機関の皆様ともその喜びを分かち合えるところでしょうか。成約後には、お客様と金融機関の担当者様との会食の場を設けるようにしているのですが苦労話やこれからの未来のことを話したり、感謝の言葉を言っていただけたりするのが嬉しくて。この仕事をしていてよかったなと思える瞬間のひとつです。
―入社してからこれまで、ずっと順調でしたか。
いやいや、全くです。はじめからうまくいっていたわけではなくて…。
私は中途で入社してから初成約まで1年半かかったんです。日本M&AセンターのM&Aコンサルタントは初成約まで平均10カ月といわれているのでかなり苦戦したほうだと思います。今こそ安定して成果を出せるようになりつつありますが、決して順調な滑り出しだったとは言えないです。
―つらい時期もあったのでは。
入社後1年たったころが一番つらかったですね。初成約までに8件のブレイクを経験して、周りの人からは「いつか決まるよ!」と励ましてもらってばかり。自分はどうやってもうまくいかない、自分にはこの仕事はできないんじゃないかと。ダメな方向にばかり考えてしまって、どんどんマイナス思考になっていきました。
―そこからどう持ち直したのでしょうか?
仕事に対する意識をガラッと変えました。それまではどちらかというと、自分一人でやってみよう、というスタンスだったのですが、その思い込みやプライドのようなものを一切捨てました。
上長に同行をお願いしたり、事細かに日々相談したり。社内のいろんな方の知識や経験を借りながら、だんだんと面談にもいろんなパターンを想定して臨めるようになっていくのを感じました。入社以来ずっと同じ部署で、なかなか成果が出ない中でも気にかけてくださった東田昌太さん、新井純さんには、本当に感謝しています。
また、ブレイクが続いたことも今振り返れば成長につながるきっかけでした。1件1件、要因をきちんと分析し直したことで、どうすればよかったのか、自分の足りない部分も見えてきました。間違いなく今でもその経験は活きていますね。
―自分は「M&Aコンサルタントに向いている」と思いますか。
いや~、どうなんでしょう。人前に出るのは得意ではないですし、積極的にグイグイいくようなタイプではないんです。ただ、人とのつながりや調和を大事にしたいという思いは強いので、その点は強みになるかもしれないですね。
―最後に、今後の目標を教えてください。
私は生まれてから大学卒業までを広島で過ごし、前職の人材会社時代は岡山で仕事をしていました。自分が育った地域を大切にしたいですし、これからも中四国でずっと仕事をしていきたいと思っています。
M&Aは、地域経済の活性化に大きく貢献するものと信じています。今後はさらにニーズが高まるはずです。中四国エリアのお客様がM&Aを考え始めたときに、「日本M&Aセンター中四国支店」がすぐに頭に浮かぶような存在でありたいですね。私自身は「中四国のM&Aならこの人に任せたい!」といわれるようなM&Aコンサルタントを目指していきます!
プロフィール
日本M&Aセンター 金融法人部
古田 賢哉(ふるた・けんや)
広島県広島市出身。30歳。趣味はゴルフと野球(元高校球児)
人材業界を経て2021年9月に日本M&Aセンターに入社。
譲渡企業・譲受企業ともに担当しており、中四国エリアを中心に多くの成約実績を持つ。