職種転換。遠回りはしたけれど、だから今の自分がある

日本M&Aセンター 投資戦略2部のＩさん。会計事務所の情報開発を行う部署で活躍して課長に昇進、2023年4月に転部、職種転換。新たなキャリアを歩み始めたＩさんに、仕事に取り組むうえで大切にしていることを聞きました。

興味があるならやってみよう、駄目でもやり直せる

日本M&Aセンターに入社する前は、メガバンクで働いていました。医師や弁護士、オーナー経営者などを担当し、途中アセットマネジメント会社に出向を経験しましたが、それ以外はずっと相続や遺言、金融商品、資産運用、ローンなど個人のお金にまつわる相談全般を担当していました。

オーナー経営者を担当していたとき、1年間に複数の方から事業承継の相談を受け、そのうち２社が最終的に会社を売却されました。その選択肢についてより深く知りたいと思ったのが転職のきっかけです。
「興味があるならやってみよう、駄目でもやり直せる」という気持ちでしたね。面接を受けた当時、日本M&Aセンターは提携先である会計事務所からの情報開発を強化するため専用部署を作ろうとしていて、「情報開発からM&Aを経験できるなら」とその新設部署の第1号メンバーの一人として入社しました。

当時はまだ、会計事務所からのM&A提案が今ほど一般的ではなかったので、会計事務所が顧問先に対しM&Aの必要性や意義を伝えやすくなるような情報提供を目指しました。顧問先が後継者不在等で廃業してしまう前に、会計事務所から顧問先に声をかけ日本M&Aセンターと連携しやすくする仕組みや、社内の協力を得る体制づくりに取り組んだほか、会計事務所と協力した企画を開催しました。また、コンサルタントが属人的に作成していた提案資料を統一したり、部内の情報管理・リスク管理の観点から必要と感じたルールを策定したりしました。その結果、会計事務所の先生方との信頼関係を構築することができ、成果が上がるようになりました。そうした中で、次はチームを大きくしたいと思いマネジメントの道へ進みました。

いつも最短ルートを行く必要はない。他者と比べず、急ぎすぎない

その後はマネジメントにフォーカスして3年間頑張りましたが、自分が今後どうなりたいか、日本M&Aセンターにどんな人材が必要かを考えたときに、譲渡オーナーの情報開発のみではなく、譲受企業の担当やM&Aに関する幅広い経験が必要だと思いました。私はいつも、「目先の目標」と「将来わくわくするような大きな目標」の二つを大切にしていて、それを考えた結果が職種を変えることでした。端から見たら遠回りに見えると思いますが、今できることに精一杯取り組み、”私だからできること”を見つけたいと思っています。

私は日々 、他者と比べず、急ぎすぎないことを大切にしています。前職の銀行員時代に、途中で挫折して会社を1年休んだことがあり、そのときに得た教訓です。銀行員時代はライバルが数千人いて、昇格や異動などで周りと比べていたのですが、自分でもびっくりするぐらい順調だったときに、突然長期で休むことになってしまいました。焦りと悔しさで毎日泣いていたほどその時はどん底にいる気分でした。しかし、休んでも今までの経験が無くなることはなく、簡単ではありませんでしたが、自信を取り戻せるまでに復活することができ、得たものもありました。長い目で見れば成長の材料だったと思います。いつも最短ルートを求める必要はないんです。

女性営業職が情報交換できる場を

成長戦略部に異動して1年経ち、これまでビジネスパートナーだった提携先の会計事務所から、自分で新規開拓しなければ次はない、という孤独な環境になりました。わからないことを聞ける人はいても、部署異動や職種転換など同じ経験をしている人が周りにおらず、気楽に相談できる相手がいませんでした。

これがきっかけで取り組んだことがあります。自分事でわざわざ話をしに行くことがためらわれて、コミュニケーションがとれないときもありますよね。そういった悩みを解決するために、気楽に相談ができる人や同じ立場の人と交流できる場が欲しいと考えました。部を超えると声をかけるきっかけもないので、D&Iプロジェクトメンバーとして活動していたこともあり、グループ会社全体の女性営業職を集めたイベント「common会」を開催しました。

2024年1月10日都内のcommon café丸の内に、日本M&Aセンター営業本部、グループ会社であるバトンズ、日本PMIコンサルティング、ネクストナビ、日本投資ファンドから女性営業職総勢34名が集結し、食事を取りながら情報交換や自己紹介プレゼンなどを行い、ネットワークの醸成、スキルナレッジのシェアを行いました。

「common会」は、日本M&Aセンターグループで働く女性営業職・営業支援職のコミュニケーションの場です。男女関係なく働く環境が整いつつある中、あえて女性営業に絞ったのは、女性のキャリアプランやロールモデルがまだ少ないので、今いる女性営業一人一人がロールモデルであり、当事者たちがお互いをもっと知る場にしたいと思ったからです。単純に私自身が他の女性営業の方のことをもっと知りたいと思ったので、いつもの「やってみよう」精神で「ニーズがなければやめよう」という気持ちで始めました。

仕事の幅や、自身のキャリアの可能性を拡げるきっかけになれば嬉しいです。また、きっかけを活用して仕事につなげたり、仲良くなったりそれぞれが自由に繋がりを作ってほしいですね。

【common会参加者の声】

・グループ全体で、女性営業職が実はたくさんいることに驚いた。
・様々なバックグラウンドを持った方々がいて、もっと話を聞きたかった。
・目の前の仕事に精一杯だったが、将来のキャリアを考えるきっかけになった。

今後について

世の中に女性の経営人材が増えることを願っていて、私自身も目指しています。今後も様々なチャレンジと経験をしながら目標に近づきたいです。そのために目の前の仕事と、中長期の勉強に精進して参ります。

プロフィール

投資戦略2部　シニアマネージャー
メガバンクにて10年働いた後、2017年に日本M&Aセンター入社。会計事務所と提携し譲渡相談を受ける情報開発部隊でのフロント営業と管理職として活躍後、2023年4月に成長戦略部、2024年4月に投資戦略2部へ異動。2022年よりD&IPJメンバーとしても活動。