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心に残る成約式 譲渡企業へのリスペクトを形に。一体感が生まれた成約式

心に残る成約式 譲渡企業へのリスペクトを形に。一体感が生まれた成約式

(右)<譲渡企業>株式会社アンビュランス(大阪府) 取締役社長 畔元 隆彰さん
(左)<譲受け企業>株式会社エスオーシー(大阪府) 代表取締役 善野 謙一さん


M&Aの成約にあたり、日本M&Aセンターでは「M&A成約式」というセレモニーを執り行います。譲渡企業にとっては経営者人生の締めくくりです。譲受け企業にとってはM&Aを成功させる覚悟ができます。一つとして同じものがない「心に残る成約式」をご紹介します。


※本記事は、2025年9月末発行の日本M&Aセンター広報誌「MAVITA」VOL.6からの転載です。

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この日、M&A成約式の会場は賑やかな空気に包まれていました。用意されていたのは救急車のミニカー。これを出席者全員が手に取り、譲渡企業で民間救急事業を営むアンビュランスの車両仕様に塗っていたのです。

このサプライズを提案したのは譲受け企業のエスオーシーです。エスオーシーは、大阪で病院や介護支援職員向けのユニフォームのリネンサプライを手がける企業です。善野社長は「成約式は、例えるなら結婚式のようなものです。これからも末永くともに歩んでいく企業との記念の場として、お互いに記憶に残るものにしたかった」と話しました。

一方、アンビュランスの畔元社長は希望と不安を抱きながら当日を迎えていました。
「事業戦略として新たな門出を迎えることにワクワクしていましたが、従業員や関係各所のことを考えると不安でもありました。しかし、ともに歩んでいこうという気持ちを行動で示していただき、不安が取り除かれた気がします」と語ります。

成約式には夫婦で出席された畔元社長。サプライズに終始「すごい、すごい」と感動の声を上げ、表情も晴れやかでした。
式の途中、畔元社長は善野社長にメッセージを伝えました。
「アンビュランスが社会にとってより意義のある企業へと成長できるように力を貸してほしい」
続いて、善野社長も挨拶しました。
「業種や業態は異なりますが、『医療・介護を支える』という共通の目的を持った企業グループとして頑張っていきましょう」

最後に、両社はアンビュランスのユニフォームを着て記念撮影をしました。このアイデアも一体感を出したいというエスオーシーからの提案でした。譲受け企業から譲渡企業へのリスペクトにあふれた成約式となりました。

両社でアンビュランスのユニフォームを着て記念撮影
譲渡企業の車両デザインを施したミニカー