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判断に迷った時こそ“正しさ”を忘れない ~正しいことを正しく~

判断に迷った時こそ“正しさ”を忘れない ~正しいことを正しく~

日本M&Aセンターグループは、「最高のM&Aをより身近に」というパーパス実現に向けて、8つのフィロソフィーを掲げています。

営業本部をけん引する11チャネルのトップに、「#わたしたちのフィロソフィー」と題したインタビュー企画を実施しました。

今回は、証券チャネル部長の三上 隆史(みかみ・たかし)さんです。

経営者の心の声を聞く存在に

――はじめに、証券チャネルの役割をご紹介ください。

証券会社とともにM&Aというソリューションを使って、中小企業の支援をしています。
証券会社の多くは、経営者と個人および法人の両面でお付き合いをしています。例えば、M&Aで会社を譲渡した時には、譲渡対価は株主である個人に入ります。一方、会社を譲渡した後も譲受け企業とのシナジー効果が発揮されれば、法人の支援も継続して行うことができます。ここが、私たちと証券会社が提携する意義だと感じています。
一方で、証券会社における中小企業のM&Aの活用度合いはまだまだ高くない現状もあります。証券会社でM&Aに携わるのは本部の一部で、大型のM&Aがほとんどでした。全国の支店の方々がM&Aに携わる機会はほとんどない状態の中、日本M&Aセンターで証券会社と協業する部署を立ち上げましたので、証券会社の方々にM&Aの魅力を伝える時間と労力はかかりましたが、年々手ごたえを感じているところです。

――三上さんが、M&A仲介の仕事を選ばれた理由は何ですか。

大きく3つの理由があります。1つ目は、「企業の存続と発展に貢献する」という日本M&Aセンターの経営理念に共感したことです。2つ目は、高齢化や人口減少問題が広がる中で、後継者不在問題が深刻化し、事業承継のためのM&Aがマーケットとしてさらに拡大すると感じたこと。3つ目は、自分の過去の経験をバランスよく活かせると思ったことです。私は日本M&Aセンターが4社目になるのですが、これまで営業職と管理部門の統括、そして起業して経営者も経験しました。営業=オフェンス力、管理部門=ディフェンス力、起業=経営者の気持ちの理解力、この3点は私の強みであり武器だと考えています。
特に経営者の経験は、どんなアドバイスをしてほしいか、自分ならどんな判断をするか、経営に深く入り込んだ考えが必要な場面で生かせていると思います。

――M&A仲介の仕事の価値はどんなところに感じていますか。

事業承継という譲渡企業の経営者の「最後の大仕事」の支援ができることや、譲受け企業の経営の重要な経営戦略に携わることに大きな価値を感じます。
日本M&Aセンターグループでは、M&A後の財産承継やスムーズな経営統合(PMI)まで包括的に支援しています。M&A仲介という点だけではなく、線でつながる支援が経営者個人と会社の両方に対してできることは、貢献の度合いも大きいと感じています。
私自身もそうでしたが、経営者は孤独なんですよね。本音で相談できる人が多くないことを実感しているからこそ、M&Aコンサルタントとして丁寧に寄り添い、心の声を聞くという姿勢を大切にしています。

正しい判断で幸せを生み出していく

――フィロソフィーの1つである「正しいことを正しく」はなぜ必要だと思われますか。

証券会社をはじめ金融機関と提携する部署では、コンプライアンスやビジネスマナー、報連相など基礎的なことほどより高い水準で遂行しなければいけません。これまで一緒に仕事をさせていただき、求められる基準の高さを実感してきました。正しいことを高いレベルで正しくやり続けることが提携関係の成功につながるのだと思います。
また部下にも、迷った時こそ何が正しいことなのか考えるよう伝えています。譲渡企業の想い、譲受け企業の想いを何よりも考え、そこに仲介者の事情は持ち込まない。当たり前ですが、重要なことです。

――経営者と向き合ううえで大切にしていることを教えください。

10年後、20年後のビジョンをしっかり聞くことです。個人としてどういった人生を過ごしていきたいのか、会社としてどんな会社にしていきたいのか、長期的な目線で話を聞いています。
また実際にM&Aの話が進んでいく中で、時には希望に沿わない話が出てくることもありますが、それもしっかりとお伝えします。M&Aに関しては私たちのほうが知識や経験も豊富にありますので、ヒアリングした経営者のビジョンに照らし合わせた意見を言うことで、信頼のレベルも一段引き上がると感じます。

――三上さんの、仕事における夢は何でしょうか。

正しいM&Aを広げて、最高のM&Aを身近に感じていただきたい気持ちが強いです。悪質な買い手事業者によるトラブルなど、M&A業界は変革期を迎える今、改めて正しいことを正しくやり続ける姿勢は大切にしていきたいと感じます。そして、提携する証券会社とともにM&Aを広げることで、経営者が今以上に安心して経営相談をできる環境を構築していきたいと思います。
さらに、証券会社の既存のビジネスモデルに変革を起こしていきたいと考えています。近年の証券業界は高値相場で業績も良く、新NISAが始まり口座開設数も増加しています。ただ、大幅な相場の下落などで、今後の先行きは見通しづらい状況になってきている中、M&Aがビジネスモデルの柱の一つになりうると思います。もう少し大きな話をすると、証券業界においてストック型のビジネスモデルは今後重要度が増してくると考えます。アメリカでは日本よりも数十年前から取り入れていて顕著な成長を見せています。それを日本の証券会社とともに作り上げていきたいですし、そのソリューションの一つがM&Aであると思っています。