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Salesforce管理者のキャリアについて語る夕べ#6~SFUG CUPファイナリストSP~イベントレポート

Salesforce管理者のキャリアについて語る夕べ#6~SFUG CUPファイナリストSP~イベントレポート

2025年2月、「Salesforce管理者のキャリアについて語る夕べ」が開催され、Salesforceのエキスパートである日野出株式会社の辻田 寛子さん(写真左)と、株式会社日本DX人材センター代表 兼 株式会社日本M&Aセンターの藤田 舞さん(写真中央)が登壇しました。モデレーターは、NTTテクノクロス株式会社の鈴木 貞弘さん(写真右)がつとめ、オンラインで有意義なトークセッションが行われました。


「Salesforce管理者のキャリアについて語る夕べ」とは

「Salesforce管理者のキャリアについて語る夕べ」はSalesforce Japan Admin Groupによる大好評のシリーズで、今回は「SFUG CUPファイナリストスペシャル回」として、セールフォース・ジャパン主催のSalesforceユーザーグループ年次イベントであるSFUG CUP(旧Salesforce全国活用チャンピオン大会)決勝戦に出場経験のある辻田さんと藤田さんが登壇。SFUG CUP出場の裏話や決勝戦出場後に実現したキャリアアップなどをテーマに、トークセッションが行われました。

楽をするために!? 業務効率化に取り組み始める

SFUG CUP2023中小企業部門ファイナリストの辻田さんは、2024年に福岡県の包装資材・店舗用品の卸販売を行う日野出株式会社に入社。DX推進室室長として、Salesforceを中心としたDX推進やシステム管理、Slack全社展開・活用推進などを行っています。Salesforce歴は約11年で、うち管理者としての経験は5年。趣味は音楽やモータースポーツで、F1日本グランプリ観戦に行く予定だそうです。
辻田さんは、業務改善に取り組みはじめたきっかけとして、「自分が楽になりたいという気持ちから業務改善に取り組み始めた。誰かに言われたわけではないが、独学で勉強するうちに、こんなにできることが増えるんだと思った」と話しました。

10年かけてSalesforce活用推進、2022年にSFUG CUP優勝

一方、藤田さんは2010年に日本M&Aセンターに新卒で入社し、セミナー企画担当を経て2014年からSalesforce担当となり、約11年間、業務改善やSalesforceの活用推進に取り組んできました。使っていくうちにさまざまな課題が表面化し始め、2017年には約2年かけて全面リニューアルを実施。その後も業務の分解、標準化、可視化に取り組み、社員が自分でSalesforceを活用できるよう、社内資格制度を創設。その取り組みをプレゼンしたSFUG CUP 2022で優勝を果たし、2024年には「日本DX人材センター」を社内起業しました。

自信があるから出場するのではなく、出場したことで自信につながる

SFUG CUPに出場することがキャリアに与える影響について、藤田さんは「出場したことで自信を持つようになり、外部からの評価を得ることで社内での影響力が増した」と述べました。「自分はこんなに頑張ったんだ」と自己成長を振り返る貴重な機会となり、発表のために整理することで新たにやりたいことも見えてくることから、アウトプットの重要性を強調しました。

辻田さんは出場時のエピソードについて、「ファイナリストはみんな自分よりも若く、この人たちは絶対優秀だろうな、勝てないなと思った」「じゃあもう、技術的に大したことはないのに印象に残るプレゼンをしよう、笑わせよう、絶対に楽しんでやろう」と考え、プレゼンテーションを準備したといいます。
また、SFUG CUPを通じて得た経験がキャリアの幅を広げることに繋がった、特に他のファイナリストとの交流が新たな視点を与えてくれたと振り返り、「急激に世界が広がった。当時は自分のできなさに打ちのめされたが、その後勉強し、人生って変わるんだと実感した」と述べました。

DX推進には人材育成が不可欠→社内起業へ

藤田さんは、DX推進には人材育成が不可欠だと考え、全社員が当たり前にSalesforceを活用できるようになることを目指して、独自の社内資格制度を導入しています。「DX推進担当は魔法使いではないのに、いろいろな要望を言われる。それだったら現場にやってもらいたいなと思ったことがきっかけ」だといいます。この資格制度について、当初社内からは「営業は資格を取っている場合ではない」とも言われましたが、ふたを開けてみれば「営業に使えるデータを抽出したいというニーズが多く、営業職社員からの申し込みが多かった」のだそうです。

また、Salesforceスキルを活用して、誰もがキャリアの中断があっても復帰して活躍できる、あきらめなくてすむ社会をつくりたいという想いで、2024年に株式会社日本DX人材センターを設立したエピソードについても語りました。

次世代の女性たちに希望を与えたい

モデレーターの鈴木さんは、「Salesforceはただのツール。Salesforce管理者は大変な仕事だと思うが、スキルを活かしてキャリアチェンジできるような力を身につけられる」と話します。
辻田さんは「経営の方針や現場の要望をそれぞれ聞いて、みんなが納得するものをつくっていきたい」「ただの箱をつくっても意味がないので、営業活動の結果に貢献したい」とも述べています。営業チームがより効率的に動けるシステムを構築し、営業成績向上に寄与することを目指しています。
また今後について、「社内で女性初の管理職としての経験を生かし、後輩たちに道を示す存在になりたい」「女性の出世ルートを作ることで、次世代の女性たちに希望を与えたい」とし、「将来的には女性初の役員になりたい」とも語りました。

藤田さんは、「Salesforce管理者は無限の可能性を秘めている。私はたまたま組織化や仕組化が好きだったためこのようなキャリアを歩んでいるが、チャレンジの方向性は山ほどある」と述べ、「視聴者の皆さんにとっても、今がキャリアのゴールではない。キャリアは形を変えていくもの。この仕事は評価されにくい面もあるかもしれないが、キャリアの広がりという観点からみると可能性に満ちている」と視聴者にエールを送りました。


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